京都の伝統野菜に指定されている『海老芋』は、享保(1716〜1736)の頃、東山三六峰の1つ、華頂山麓にある青蓮院の門跡が、九州を巡行して、海老のような縞模様のある芋を持ち帰り、それを仕えていた平野権太夫が拝領して、同じ華頂山西側の小丘である円山の地に栽培したところ、海老のような反りと縞模様をもった質の良い芋ができたので、その形状、姿から、『海老芋』と名付けられたといわれます。

  芋としては、比較的原始的な性質を残している品種で、肉質は粉質で、粘り気に富み、よく締まった風味を持つ。
えぐ味も少なく、葉柄は芋茎(ずいき)として食される。

  海老芋の栽培には表土が深く、有機質を多く含んだ、排水がよく、かつ適度な湿り気を持つ肥沃な土地が適す。

  何度も土寄せを行う特別な栽培方法により、形が海老のように曲がる最高級品です。
土寄せ土が厚すぎれば小芋は細長くし、薄すぎれば親芋の近くに小芋が発生して、親芋も小芋とともに品質が落ちてしまう。 6月中旬、親芋の根元に土を寄せ、7月上旬には親株の根元に発生した小芋を除去する。
親株から四方に離れて生まれる小芋が海老芋となるのです。 
8月上旬に十分に土を寄せる『大寄せ』を行う。
この土寄せによって小芋が成長して海老のように曲がってくる。

  京野菜としての人気の高まりから、京以外に各地でも栽培されています。 きめの細かさを生かした含め煮は絶品です。